共通テストの英語リスニングは、試験時間60分・配点100点で、リーディングと並ぶ重要科目です。「音声が速くて聞き取れない」「1回しか読まれない問題で焦ってしまう」と感じる受験生も多いはず。読み上げ回数や話者の人数など、リーディング以上に出題形式そのものへの慣れが得点を左右する科目でもあります。出題の特徴とつまずきやすいポイントを押さえながら、得点を伸ばすための学習法を紹介します。
共通テストリスニングの概要
リスニングは試験時間60分、配点100点で、リーディングと合わせて200点満点のうち半分を占めます。出題は全6大問構成で、第1問・第4問・第6問はそれぞれA・Bの2パートに分かれています。設問数・マーク数はともに37。配点の内訳は、第1問28点、第2問12点、第3問18点、第4問12点、第5問16点、第6問14点となっており、前半の第1問・第2問だけで配点の4割を占めます。英文を読む力だけでなく、限られた時間で「聞きながら判断する力」が強く問われる科目です。
試験の構成と特徴
大きな特徴は、音声の読み上げ回数が問題によって異なる点です。第1問・第2問は2回読みですが、第3問〜第6問は1回読みで、全体の設問のうち半数以上が1回読みの形式になっています。登場する話者はアメリカ人だけでなく非ネイティブ話者も含まれ、イラストやグラフ、表を見ながら解答する設問も多く出題されます。第4問Bでは4人、第6問Bでは3人が同時に会話する場面もあり、誰が何を話しているかを整理しながら聞き取る力が求められます。話題は日常生活の場面から、授業・講演のような少しフォーマルな場面まで幅広く設定されています。
受験生がつまずきやすいポイント
失点しやすいポイントは主に3つです。1つ目は、1回読み形式への対応不足です。2回読みに慣れた状態で演習を重ねていると、本番の1回読み問題で聞き逃しが増えてしまいます。2つ目は、複数話者の会話で発言者を取り違えるミスです。誰が何を言ったかを整理できないまま選択肢を選び、正答を逃すケースが目立ちます。3つ目は、図表・イラストを見ながら聞く問題での情報処理の遅れです。音声を聞きながら同時に図表を確認する処理に慣れていないと、情報を追いきれなくなってしまいます。いずれも「単語を聞き取れるか」だけでなく「聞きながら処理できるか」が問われている点に注意が必要です。
リスニング力を伸ばす5つの学習法
①毎日「英語の音」に触れる
リスニング力は一夜漬けでは伸びません。通学時間などのすき間時間を活用し、短時間でもよいので毎日英語の音声に触れる習慣をつけましょう。継続することで、英語の音に耳が慣れていきます。
②スクリプトを活用して理解を深める
聞き取れなかった部分はスクリプト(台本)を見て、どこが聞き取れなかったのかを確認します。音と文字を結びつける作業を重ねることで、知っている単語が「聞いて分かる単語」に変わっていきます。
③シャドーイングで「音を再現」する
音声を聞きながら、少し遅れて同じように声に出す「シャドーイング」は、リスニング力を伸ばす効果的なトレーニングです。英語特有のリズムやイントネーション、音のつながり(リンキング)に慣れることができ、結果として聞き取れる速度も上がっていきます。最初は短い文から始め、慣れてきたら会話文全体に挑戦してみましょう。
④問題演習で形式に慣れる
共通テスト形式の問題を解き、1回読み・2回読みそれぞれの形式に慣れておきましょう。特に1回読みの問題では、設問や選択肢に先に目を通し、聞き取るポイントを絞っておくことが有効です。図表やイラストを使った設問も繰り返し練習し、情報を素早く処理する感覚をつかみましょう。
⑤リーディングと並行して語彙力を強化
リスニングもリーディングと同様、知らない単語は聞き取れません。単語学習と並行して進めることで、リーディング・リスニング双方の得点アップにつながります。発音とアクセントの位置を一緒に覚えると、より効果的です。
時期別の学習スケジュール
基礎固め期(高3の春〜夏)
単語学習と並行して、1日10〜15分程度の短い音声に毎日触れる習慣をつけます。発音記号やアクセントの位置も意識しながら学習しましょう。
演習期(秋)
共通テスト形式の問題演習を週2〜3回のペースで進め、スクリプトを使った復習とシャドーイングを組み合わせます。1回読み問題での集中力の保ち方も、この時期から意識して練習しておきましょう。
直前期(冬)
本番と同じ60分の形式で過去問・予想問題を解き、本番特有の緊張感の中でも集中力を保てるよう練習します。図表を見ながら聞く設問は、視線の動かし方まで含めて本番形式で慣れておきましょう。会場特有の音響や雑音に動揺しないよう、イヤホンではなくスピーカー音源で練習しておくことも大切です。
まとめ
共通テストのリスニングは、読み上げ回数や話者数など出題形式の変化に対応できるかが得点を左右します。日々の音声学習とシャドーイングを土台に、本番形式の演習を重ねていけば、着実に聞き取れる範囲は広がっていきます。焦らず一歩ずつ、継続して取り組んでいきましょう。









