共通テストの英語リーディングは、試験時間80分・配点100点の中で、全8大問・約5,500語の英文を読みこなす必要があります。「時間が足りない」「最後まで読み切れない」と悩む受験生は少なくありません。1分間に70語前後のペースで読み続ける持久力も求められる科目だからこそ、出題の特徴とつまずきやすいポイントを押さえながら、速さと正確さを両立する読解力の鍛え方を紹介します。
共通テストリーディングの概要
共通テストの英語リーディングは試験時間80分、配点100点で、リスニングと合わせて200点満点のうち半分を占めます。出題は全8大問構成で、設問数は33問・44マーク。英文の総語数は約5,500〜5,600語にのぼり、旧センター試験の時代と比べるとおよそ2倍の分量です。単純計算では1分間に70語前後のペースで読み進める必要があり、速読力がなければ最後の大問にたどり着く前に時間切れになってしまいます。マークシート自体に時間がかかることも踏まえると、実質的に使える読解時間はさらに限られます。
試験の構成と特徴
大問ごとの配点は、第1問(ショートメールのやり取り・6点)、第2問(ウェブサイトの読み取り・12点)、第3問(体験記・9点)、第4問(ニュースレターとコメント・12点)、第5問(チラシ・フォーム・メール・16点)、第6問(物語文・12点)、第7問(論理的文章・16点)、第8問(複数の意見と資料・17点)です。第4問以外のほぼすべての大問で図表やイラストが使われており、本文だけでなく視覚情報を組み合わせて正解を導く力が求められます。題材は身近な話題から学術的なテーマまで幅広く出題され、後半の大問ほど英文量・配点ともに大きくなる傾向があります。
受験生がつまずきやすいポイント
多くの受験生が失点しやすいポイントは3つあります。1つ目は時間配分です。前半の大問に時間をかけすぎて、配点の大きい後半の第7問・第8問に十分な時間を残せないケースが目立ちます。2つ目は図表の読み違えです。本文の内容と図表の数値を照らし合わせずに感覚で答えてしまい、正答を逃してしまいます。3つ目は、複数の資料を比較・統合する問題への対応不足です。第8問のように複数の意見や資料を読み比べる設問では、1つの文章だけを根拠に解答してしまうミスがよく見られます。いずれも「読む速さ」だけでなく「情報を整理する力」が足りないために起こる失点です。
長文読解力を伸ばす5つの学習法
①単語と文法の基礎を固める
長文読解でつまずく最大の原因は、語彙不足や文法理解の甘さです。知らない単語が多いと文章の意味がつかめず、文構造を誤読すれば設問の意図も読み違えてしまいます。まずは単語帳を1冊仕上げ、基本文法を一通り理解しておくことが土台になります。土台があってこそ、長文演習の効果が発揮されます。
②スキミングとスキャニングを使い分ける
共通テストの英文は分量が多いため、すべてを精読していては時間が足りません。文章全体の大意をつかむ「スキミング」と、設問に関わる特定の情報だけを探す「スキャニング」を、問題の性質に応じて使い分ける練習をしましょう。選択肢を先に確認してから本文を読むなど、設問タイプごとに読み方を変える工夫も効果的です。
③パラグラフリーディングで論理展開を追う
段落の冒頭や末尾に注目し、「この段落で筆者は何を伝えたいのか」を意識しながら読む練習をします。段落同士のつながりを意識できるようになると、図表や複数資料を使った設問にも対応しやすくなります。特に後半の論理的文章や複数資料の問題では、段落ごとの要点をメモしながら読む習慣が得点に直結します。
④時間を計って本番形式で演習する
普段の演習から80分という制限時間を意識し、大問ごとの目標時間を決めて取り組みましょう。配点の大きい第7問・第8問に十分な時間を残せるよう、前半の大問はスピード重視で解く練習が効果的です。目標時間の目安としては、前半の第1〜4問を合計25分程度、後半の第5〜8問に残り55分程度を配分するイメージを持つとよいでしょう。
⑤復習で「なぜ間違えたか」を徹底分析する
解いた長文は答え合わせをして終わりにせず、間違えた原因を「語彙不足」「文構造の誤読」「図表の見落とし」「時間切れ」などに分類して記録しましょう。同じタイプのミスを繰り返さないことが、得点アップへの近道です。
時期別の学習スケジュール
基礎固め期(高3の春〜夏)
単語・熟語・文法の基礎を固めながら、週2〜3題のペースで短めの長文に取り組みます。この時期は正確さを優先し、知らない単語や構文を1つずつ潰していきましょう。
演習期(秋)
共通テスト形式の問題演習を週3〜5題のペースで進め、時間を計って解く習慣をつけます。誤答のパターンをノートに記録し、弱点を可視化しましょう。図表やイラストを使った設問にも積極的に取り組み、情報整理の練習を重ねることが大切です。
直前期(冬)
過去問・予想問題を本番と同じ80分で解き、大問ごとの時間配分を体に覚えさせます。図表問題や複数資料問題は、時間を使いすぎていないか特に意識して見直しましょう。マークミスを防ぐための解答時間も忘れずに確保してください。
まとめ
共通テストのリーディングは分量が多く、スピードと正確さの両立が欠かせません。基礎固めから本番形式の演習まで、段階を踏んで対策すれば着実に得点力は伸びていきます。今回紹介した学習法を参考に、計画的に取り組んでいきましょう。









